5年生存率80%と60%は、正直言って凄く違う気がした
年明けから、術後の補助化学療法として、入院しての抗がん剤治療を受ける事に決めました。
初診時には明らかな転移無しで、右臀部の軟部肉腫で広範切除手術を受け、術後のpet検査でも明らかな転移は無し。
病理検査の結果が出て、断端は陰性&浸潤は無し(=再発の可能性は低い)だが、悪性度が高い(=転移の可能性はかなり高い)と説明されました。
そして、病名が平滑筋肉腫から横紋筋肉腫に訂正。
そして高悪性の判定を受け、3クールのAI療法(アドリアシン・イホマイド)が提案されました。「2週間入院して3週間休む」を3クール。
これをやると、(順調にいったとしても)4〜5ヶ月は今まで通りの生活が出来ない😫副作用も酷いかもしれない😫
しかも、効果の方は、私のガン・私の悪性度・私の年齢の場合は、約一割位とか、、、
術前も術後も自覚症状が無く、検査をしても明らかな転移が見つからないのに、そこまでのデメリットを承知の上で、その程度のメリットを期待して抗がん剤治療を受ける方が良いかどうか、かなり悩みました。
医者も「補助化学療法としての抗がん剤治療を受けるかどうかは、あなたの人生観次第」と。
メリットとデメリットもちゃんと説明してくれているし…
所謂希少ガンでデータが少ないのですが、それなりにはデータも教えてくれているし…
それに私はもともと何でも自分で決めたくて、他人の言う事に従わないたちだし…
正論だとは十分わかっているし、少しズルイかもしれないけれど、患者としてはもう少し背中を押してもらいたかった😅
そこで知り合いの医者数人に、一般的ながん治療として「抗がん剤治療受けた方が良い?」とリサーチしたり、がん患者会にも出席してみました。
その結果、次の二つが分かりました。
●私から見て、元気に見えるがん患者さんも多く、「自覚症状が無い・元気に過ごしている」という今の私の状態がそう特別ではない。逆に言うと、この状態から一気に深刻な状態に変わってしまう事のが、がんの怖さ
●私が抗がん剤治療を受けた場合と受けなかった場合の差が一割くらいというのが「私の場合は抗がん剤が効果的ではない」という意味だと理解していました。それが間違いで、そもそも(小児や分子標的薬等を除いては)抗がん剤治療の効果って、残念ながらだいたいそんなレベルらしい
つまり、希少がん(横紋筋肉腫)という事もあって、私は特殊ながん患者と思っていましたが、そうでは無くて、ごくごく普通のがん患者の一人だとわかりました。
それならば、ごく一般的なアドバイス・標準治療に従って、補助化学療法としての抗がん剤治療を受けるのも、一つの"手"だなと。
提示された3クール全部こなさなくても、どうしても無理!と思ったら、すぐに辞めちゃっても良いんだしね。良くも悪くも、一割くらいの差なんだから、抗がん剤治療を受けなくても、逃げ切れるかもしれないしね。
と、偉そうに書いているけれど…
がん研有明病院のデータによると、平滑筋肉腫の5年生存率は約80%、横紋筋肉腫は約60%。
この差は大きかった。80%と聞くと「凡ミスをしなければ逃げ切れる」と思うけれど、60%と聞くと「五分五分か〜、ちょっと厳しいな」と思っちゃう。
医師にそう言ったら、「病名とか細かい分類はどうでも良い!大事なのは、あなたが浸潤の無い高悪性の軟部肉腫だと言う事だけ!」と言われちゃいました。ここらへんが、医師と患者の分かり合えないところですね。
病院の帰りに歌舞伎座前に足を伸ばしました。抗がん剤治療ワンクール終わったら、歌舞伎観に行きたいな♪